日本臨床歯科学会(SJCD)の根管治療セミナーを受講してきました
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みなさんこんばんは。
五反田みとめ歯科 院長の三留です。
先日、根管治療の大家である日本臨床歯科学会(SJCD)の岡口守雄先生の2日間のコースに参加してきました。
これまでも顕微鏡(マイクロスコープ)を使用した根管治療のセミナーには多数参加してきましたが、それぞれの先生ごとにセミナーを受講するごとに学びがあるため、今回、岡口先生のセミナーに初めて参加してまいりました。
根管治療の肝となるのは、炎症の原因になる歯の中の感染物質をいかに取り除くか、ということです。「感染物質」と一言で言ってもその種類は色々あります。
①感染歯質→いわゆる虫歯になったエナメル質、象牙質のことです。神経を取る前でも、取った後でも虫歯の菌、主にミュータンス菌に感染した歯質は虫歯になります。
よく「神経取った歯なのに虫歯になるんですか?」という質問を頂きますが、前述のように虫歯になります。特に再根管治療と呼ばれる、過去に神経を取る治療を受けられている歯が、再び炎症を起こした場合は、虫歯による痛みを極めて感じにくいため虫歯が発覚した際には、かなり深くまで進行しているケースが多いです。感染した歯質は非常に多くの虫歯菌が生息しているため健全な歯質がでるところまで、しっかりと削って除去する必要があります。
②不良修復物→なんらかの詰め物や被せ物が2次的な虫歯になるケースは多く、その場合、修復物の表面にも多くの菌がバイオフィルムとして存在し、炎症の原因物質として働きますのでこれもしっかりと取り除く必要があります。
③ガッタパーチャポイント→聞きなれない言葉だと思いますが、根管治療を行なって空洞になった根管の中に緊密に充填するゴム状の物質で根管内で菌が活動できないように封鎖する目的で入れるものです。これらは、治療されて時間が長く経過したり、そもそもラバーダム防湿や器具の滅菌など、根管治療の大原則である無菌的な処置がなされていない環境での治療だった場合、ガッタパーチャポイントの表面も菌たちの活動の場としてやはりバイオフィルムとして存在するためこれも除去する必要があります。
これらの感染物質を取り除くためにニッケルチタンファイルと、特に超音波の器具を使用していました。これだけでも使用する前と後では、格段に効率よく除去できるようになりましたし、現在でも使用しています。しかし、器具としての性質上、細くできる限界があるのと、硬さが比較的柔らかいので先端に力を集中させることが時として難しいことがあり、根管内の狭い隙間にある感染物質を取り除くのに苦慮するケースがありました。今回参加したセミナーで岡口先生が特に推してらしたのがマイクロエキスカという、顕微鏡(マイクロスコープ)の視野で使用することを前提としたかなり細い器具です。先端が極細の刃物になっていて前述のような狭い隙間にもしっかりと届き感染物質を的確に取り除くことが出来る様になりました。
冒頭の写真は顕微鏡(マイクロスコープ)で見た視野です。写っている細い器具がマイクロエキスカで先端に付いているのが、感染した象牙質でザクザクとした湿った質感の象牙質が削れてきています。刃の向きが決まっているため根管のどの部分の感染物質を取り除くかによって何種類もあるマイクロエキスカの番手を使い分ける必要があるため、使用には、かなり慣れが必要ですが、使えるようになると自在に感染物質の除去が行えます。
五反田みとめ歯科では
①顕微鏡(マイクロスコープ)で拡大した視野
②ラバーダム防湿、滅菌された器具の使用による無菌的な処置
③ニッケルチタンファイル、超音波の器具による物理的洗浄
④次亜塩素酸、EDTAを使用した化学的洗浄
⑤マイクロエキスカを使用して微細な窪みに残った感染物質の除去
⑥バイオセラミック材料を使用した緊密な根管充填
これらを毎回確実に行うことで根管治療の成功率を上げ、長期的にも再治療になる確率を下げるよう心がけております。
当院では、さまざまなトレーニングを積んだ歯科医師が、質の高い精密な根管治療を皆様にご提供できるよう日々研鑽を積んでおります。
根管治療で何回も通院しているが、痛みが消えずなかなか良くならない、「治療は終わった」と言われたが違和感や痛みが消えない、などお悩みの方は、是非一度、当院までご相談ください。
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